日々の事件と大罪。

d0018646_117128.jpg
傷つけるつもりはなかったのに、傷付けてしまっただとか、
殺す気はないのに、殺してしまっただとか。
そんな事件を、知るたびに、私は戦慄を覚える。
「責任感など、もとより考えていないので、責任などは取れません」とでも言いたげな、凄まじい態度。

もちろん、「殺す気があって殺す方が、良い殺人だ」などと主張するつもりは毛頭ない。
殺人は、どれも同様に大罪で、以上でも以下でもないのだから、当然。
けれども、そういった意識の不行き届きこそが、何よりも有罪だと、私はいつも思う。
自分の行為が、引き起こすことを想定しないまま、引き起こされるその結果の非情さ。

ただし、その仕組みは、犯罪に限らず、とても身近な生活にも同じく適用されていて、
不足する想像力と、蔓延した意識怠慢の停滞が、さらなる被害者を出している日常。
軽々しく放った言葉や態度が、人を痛めつけていたのだとしても、
その意識がないのだから、取りつく島も無い。

人として、何かを、この現実世界に産み落とすなら、
それの毛細血管の先の先の細部までも、丁寧な配慮と意識をもって、しかるべき。

私は、現代に巣食う、なにやら不穏な欠乏を目にするにつけ、
「殺す気なく、殺してしまう殺人が、一番怖い」と、人に話す。
忠告などという、大それたものでもないけれど、罪のレベルがいかに違うのだとしても、
無意識の無責任が、誰かを痛めつけているということの、哀れを嘆きつつ。


世界を構成する細胞の、すみずみに染み渡るほどに、繊細な配慮を忘れる事なかれ。
by makisaegusa | 2008-02-24 01:16 | Photo+Kotoba-写真+ことば | Trackback(1) | Comments(2)
トラックバックURL : http://makisgs.exblog.jp/tb/7349981
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Tracked from POP-ID通信。 at 2008-02-28 00:21
タイトル : 平地に暮らす平民。
日々の事件と大罪。 暴言を吐くのはレベルが低いから? レベルの高い人は、配慮が足りている? いや高低の話じゃなくて、お互い平民だからこそ、 平地のルールなり、マナーをわきまえなさいということか。 私たちは皇帝ではない。 ... more
Commented by JamyDany at 2008-02-27 10:22 x
少しの配慮がお互いをいい感じの方向に導いてくれたり、逆に変な方向に導く。身近な生活の中にたくさん、たくさんある事なに、どれだけの人が気付いているんだろう!?
Commented by makisaegusa at 2008-02-28 01:49
>JamyDany

どうしたって影響しあうものだから、
それならば、よき共鳴が喜ばしいね。うん。
<< ポンコツ家。 突如贈答部:第2回活動『ハフュ... >>